医学部

医学博士ってすごいの??(博士号のあれこれ)(1)

医学博士のあれこれ

今回は博士号、特に医学博士についてのお話です。最近は高学歴化が進み、大学進学率が増加しているのは皆さんご存知だと思いますが、大学院への進学率も上昇しています。それとは別に、お医者さんと医学博士はちょっと奇妙な関係があります。お医者さんの名刺に「医学博士」と書かれているのをよくみますが、すごそうに見えて実はすごくないことも多々あるんです。今回は、一般的な学位(学士・修士・博士)とお医者さんから見た医学博士についてのお話です。

 

最近の学位(学士・修士・博士)とその動向

大学を卒業すると「学士号」、大学院修士課程(通常は2年)を卒業すると「修士」、大学院博士課程(通常は3年)を卒業すると「博士号」の学位が授与されます。文系と理系とは少し違いますが、最近は理系の大学に進学したら、50%くらいの学生が大学院修士課程に進学しています。博士課程への進学は、結婚が遅くなったり、経済的な問題があったり、就職が難しくなるなどの噂があり、進学者数はかなり少なくなります。

 

企業も理系の研究関係の募集をする際には、修士課程卒業を想定していることが多いように思います。では、修士課程に進むと実力がアップするのかというと、必ずしもそうではありません。理系であれば大学院は研究が中心で、2年間でしっかりとした研究・論文執筆を行うことはかなり難しいといえます。(もし、修士課程の2年間で論文を投稿するまでできたら、かなり優秀です!)

 

したがって、近くで他学部の学生を見ていると、大学院修士課程卒業と大卒とではほとんど変わりません。企業も中身といううよりは、大学院まで行ったかどうかを重視しているようにも思えます。(一方、欧米では大学でも大学院でも教育が厳しくて、卒業が大変なようです)。従って、日本らしいといえばそうかもしれませんが、「大学院卒」かどうかが重要であって、何を勉強したのかはあまり問われない、すなわち学歴が重要視されている傾向があると感じます。

 

(ただもう少し厳密に言うと、専門知識や何を研究したのかというよりも、修士課程2年間で「論理的な考え方ができるようになったか」は非常に重要です。)

 

 

お医者さんと医学博士

医学部は他の学部と違って、大学で6年間勉強をしなければいけません。6年間勉強して卒業すると「学士」となります。しかし、大学院に進む場合は、4年間の博士課程に進学することになります。

 

普通の学部は、大学卒業後すぐに大学院に進学する人がほとんどですが、医学部は卒業後にすぐに大学院に進学する人は少ないんです。ほとんどの人が研修医となり、臨床を5-10年程度行って、その後に大学院に進むかどうか考えます。

 

しかも、本業は臨床医なので、大学院に進む必要性は乏しく、開業医や普通の臨床医として働く場合には、博士号などは要りません。しかし、「博士号」には医学博士、工学博士、理学博士などいろいろありますが、もっとも多く認定されているのが医学博士なんです!

 

お医者さんが何故、一見無駄にも思える博士号を取得するのか!?次回に続きます☆

 

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