よもや話 医学部

医学部と格差社会(5)(公立高校出身の医学生)

医学部と格差社会

今回は前回に引き続き公立高校出身の医学生、特に優秀であるそのバックグラウンドについてのお話です。(前回までのお話はこちら:医学部と格差社会(1)(医学部入学と中高一貫の進学校)

 

(最近は非常に病院が忙しくなってしまっていて、毎日更新できずにすみません。それでもリピートしてサイトに来てくれる方が多いようです。きてくれている方々、どうもありがとうございます)

 

 

公立高校出身と私立進学校出身の違い

前回のトピックスは、酷い講義をする先生が難しい試験問題を作った結果、ほとんどの学生が試験に落ちてしまったんですが、試験をパスできた学生の多くが公立高校出身だったというお話でした。

 

公立高校出身の医学生はなぜ合格率が高かったのでしょうか?

学生をみているとなんとなくその理由が見えてきました。

 

公立高校出身とはいえ、そのほとんどが学区や県内・都内のトップレベルの高校です。しかし、残念ながら公立高校のトップレベルの高校であっても、高校の授業を聞いて頑張っただけでは、医学部、東大には入れないんです。いろいろな学生から受験の話を聞いたところ、私立進学校と公立高校は授業のレベルが格段に違うことが分かってきました。

 

 

医学生に受験勉強はどうやってきたか聞いてみたところ、その答えはこんな感じでした。

 

 

 

私立進学校出身の学生:「高校の授業を聞きながら勉強してたら、特に受験には困りませんでした」

 

 

公立高校出身の学生:「自分で勉強してました」

 

 

 

そうです、いくらトップレベルの公立高校とはいえ、授業のレベルは残念ながら私立進学校には遥かに及ばないんです。したがって公立高校の学生は、自分で受験勉強をしなければ、医学部、東大に入ることがなかなか難しいんです。

 

逆に考えると、自分でいろいろと考えて効率的な受験勉強を行うことができる公立高校生が医学部に入ってきています。すなわち、公立高校出身で医学部に入る学生は、授業がなくても自分で勉強を進めていける実力が既に備わっているんです。

 

 

私立進学校は言われたことを確実にこなせる頭のよさがありますが、自分で考えて進めていくことができる学生は限られている印象がありました(ただ、6年間で凄く成長するんですけどね!)

 

というわけで、公立高校出身の医学生は、大学の講義の質が低くても、そんなことには関係なく自分で勉強するすべを知っているので、どんな試験がきても大丈夫なんです。それでいて、高校生は一般家庭の普通の友達に囲まれて過ごしているので、人格的にも普通の若者が多くて助かります(笑)

 

まとめになりますが、私立進学校を経て医学部に入るのもいいんですが、個人的には公立高校から自分で勉強して医学部に入った学生が勉強・性格・コミュニケーション能力などの総合力が高い気がします。医学部入学だけでなく、医学部卒業後の活躍を考えた場合には、公立高校から医学部へのチャレンジがお勧めです!

 

 

 

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