大学からみた最近のコロナウィルス感染事情
緊急事態宣言が延長され、飲食や旅行関係のお仕事の方のインタビューでその悲痛な叫びが聞こえてきますね。前回の記事で医療体制のお話を中心にお伝えさせていただきましたが(興味のある方はこちらからどうぞ:大学病院から見た最近のコロナ感染状況①)、今回は医療者の現状と今後の展望についてお伝えします。
何となく終わりが見えてきそうな感じもありますので、医療者のがんばっている姿、今後についての希望的な観測を想像しながら、少しでも前向きになれたら有り難い限りです。それでは早速いってみましょう!
医療スタッフもコロナに対応する部署へ異動も
大学病院が通常診療を制限してコロナウィルス感染者への対応機能を拡張するに伴って、医療スタッフの劇的な異動が必要になります。特に、看護師さんが大変な影響を受けています。なんと、、、
ある日突然、コロナ感染者病棟に行ってくれ!
と言われるようです。どうしても許容できない場合には、辞めるという選択肢もありますが、殆どの皆さんは辞めることはなく、日々患者さんの為に頑張っていらっしゃるので、近くで見ていても心から感謝しつつ、頭が下がる思いです。
また看護師さんに限らず、リハビリのスタッフは患者さんにかなり密接するため感染のリスクがかなり高いんですが、感染防御のための装備品をフル装備しながら汗だくでリハビリを行っています。
我々お医者さんも大きな影響を受けていて、やはりコロナ感染者用の病棟でコロナ感染患者さんを専門に診るお医者さんを集めなければならず、各診療科一人ずつコロナ専用病棟に差し出しています。感染防御の観点から、当たり前ですがコロナ以外の患者さんに診療は行いません。診療科としては大きな戦力ダウンとなっています。。
今後の展望・予想
やはり、ワクチン接種が広く行われなければ感染の拡大をコントロールすることが難しいように思います。コロナが感染拡大した理由に、「Go to キャンペーンが悪い」とか「政府の対応が遅かった」など、いろいろ言われています。しかし、どれも科学的根拠は乏しく、政治に絡んだ報道であるような気がします。
しかし、一つの確実な、そして非常に重要な要因を挙げるとすれば、「季節」です
ウィルスは寒くて乾燥する冬を好むので、季節が夏から秋・冬に移り変わったことは大きな要因と言えます。ちなみに、あまり報道されないので気づいている人は少ないかもしれませんが、日本と季節が逆になるオーストラリアでは、真夏の季節となっていて、コロナの感染者は毎日一桁台です^^;。
こんな環境要因もありますので、暖かくなるまではこのような状況が少なからず継続するのではないかと思います。
日本もあと1-2ヶ月くらいで暖かくなり、そのころにはワクチン接種も広く行われていると思いますので、いよいよコロナの感染が下火になるのではと思います。それまでは医療対戦も厳しいと思いますので、皆さん、辛抱してご自愛ください。
お勧めの一品
自宅で突然亡くなる方が時折報道されますが、この1-2ヶ月の間は医療状況は改善せず、すぐに入院できない可能性が高く、自宅療養をせざるを得ない状況は続くと思います。そんな時に最も重要なのが血中酸素濃度です。
病院でも使われていますが、指で酸素濃度を測定できる簡易血中酸素モニターがアマゾンで売っていたので試しに買ってみました。いろんな種類がありますが、下記を試しに買ってみたら、安いのにそれなりにしっかりと使えました。
このモニターで酸素濃度が下がっているかどうかが入院の大きな判断基準になりますので、自宅待機のときは命を守る為に必須といっても良いと思います。非常に安価ですので、念のために一つ持っておくと、自宅療養時に安心かもしれません^^。結構お勧めです!
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