大学病院の話

研修医の仕組みと人気の診療科(1)

研修医に人気の診療科

医学生は医学部を卒業した後に、2年間の初期研修医を経て、自分の専門となる診療科に入局することが多く、コロナウィルスはまだまだ落ち着きませんが、研修医の先生が入局を決める時期になってきました。研修医の先生はあれこれ考えながら入局先を決めるのですが、人気の診療科もあれば、人気の無い診療科もあります。いよいよ今年の人気な診療科、そうではない診療科が分かってきましたのでお伝えします!

 

医学部卒業後に2年間の研修医

医学生は6年間で大学を卒業し、その後2年間は初期臨床研修医として働き始めます。この2年間は内科や外科、小児科、産婦人科など、様々な診療科を2-3ヶ月位ずつ回り、様々な診療科の知識を身に付けていきます。このような研修方式をスーパーローテート方式といったりします。

 

20年位前まではストレート方式といって、医学部卒業後にそのまま自分の専門としたい診療科に入局して、卒業後すぐに自分の専門の勉強を始める大学が多かったのですが、自分の専門分野しか診ることのできないお医者さんになってしまうので、現在のスーパーローテート方式が広く行われるようになりました。

 

そんなわけで、最近の研修医は様々な診療科を一通り回ってから、秋ごろまでには専門とする診療科を決める事になります(大学の医局に入局する研修医もいれば、研修病院に残りそのまま残る先生もいます)。

 

研修医2年目の秋ごろに入局決定

数年前までは、正直言って新年度の直前の3月でも入局が可能だったんですが、最近はまた少し研修医制度が変更されたせいで、のんびりとはできなくなってきました。

 

最近の大きな変更点として、入局できる人数の制限ができました。すなわち、「〇〇科を専門にしたい」と思っても入局できない可能性が出てきたんです。

 

これは、お医者さんが都市部に集まり、地方の医療が崩壊してしまうことを防ぐ意味合いがあります。また、お医者さんと言っても、内科、外科、眼科、皮膚科など様々な専門分野があり、人気のある診療科に研修医が集まってしまうと、他の診療科の担い手がいなくなってしまうので(特に大変な外科系はどんどん少なくなってきています・・・)、いわゆる偏在(お医者さんが一部に偏ってしまうこと)を防ぎます。

 

こんな理由もあってか、都市部の大学病院では、入局希望者の多い診療科は人数制限がありますので、「早い者勝ち」とか「試験」を課したりして、入局希望者を絞り込まなければいけません。しかも早い者勝ちだと、早く申し込まないといけないので、研修医の先生も我先にとこぞって申し込みます(笑)

 

ちょっと前までは、「是非入局してください!」と勧誘ばっかりしてたのに・・・(笑)

次回に続きます。。。

 

 

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