医学博士のあれこれ
今回も医学博士についてのシリーズの続きですです。前回まではお医者さんが大学院にいって博士号を取得する主な理由・大学院の入学・卒業についてお話してきました。今回はそれを踏まえて、「医学博士」を取得することの本質に迫っていきたいと思います。(前回の記事を見てない方はこちらからどうぞ;医学博士ってすごいの??(博士号のあれこれ)(1))
「医学博士」の本質
博士号とは
前回までの記事で、お医者さんが「医学博士」を取得する主な理由、取得のしやすさ・難しさについてお話してきました。結論から言ってしまうと、「医学博士」は比較的簡単に取得することができると言ってよいと思います。しかし、「医学博士」が大したことがないかというと、必ずしもそうではありません。
僕も大学院で勉強していたときに、恩師から次のようなお言葉を頂きました。
「博士号とは、研究者へのパスポートである」
今振り返ると、この言葉がもっとも博士号の持つ意味合いについて表しているのではないかと思います。大学院はそこで実験して得られる研究成果・研究論文も重要かもしれませんが、そこで議論しながら学ぶことのできる論理的・科学的な考え方を身に付けられるかどうかも非常に重要なことの一つです。
この考え方が身についていなければ、偉い先生方と議論をしていくことは難しいですし、自分で論文を書くことも困難です。すなわち、博士号が授与されるということは、考え方が身につき、一通りのことができるようになったから、研究の世界に参加する資格を与えるといったものに過ぎないません。
立派な博士とダメ博士
VS
この考え方を身に付けて、研究生活をスタートさせることができれば、将来は明るいかもしれません。一方、自分で殆どやっていない実験のデータを出して医学博士になったとしても、何の意味もないことは利後創造の通りです。いわゆるダメ博士です(笑)。一方、前回の話に出てきた研究室の方針は、短期的には損をしているように見えますが、しっかりとした考え方を身に付けて卒業していくのであれば、長期的にはメリットが多くなり、立派な博士として活躍するかも知れませ。。
「医学博士」はすごいのか!?
というわけで結論ですが、「医学博士」がすごいのか聞かれると・・・
名刺に「医学博士」と書かれていても、すごいとは限りません!!
ただ、「自分はこのような研究をして医学博士になった」と語れる先生は、立派な医学博士かもしれません。
是非この記事を読んで頂いた皆さんは、医学博士といっても一概には立派だといえないことを覚えておいていただければと思います。ちょっと硬いシリーズでしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました☆
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