医学部

コロナウィルスの流行で医学生は大打撃!(1)

 

コロナウィルス対策による医学部(教育)への影響

非常事態宣言が解除され、少しずつ街に人が戻ってきていますが、感染対策によって医学生の教育にも大きな影響が出ました。やっと収束が見えてきましたが、コロナウィルスの流行による医学部への影響と取り組みについて、コロナ前、コロナ対策中、収束に向かっている現在についてお話したいと思います。

 

コロナウィルス流行後の医学部

多くの方がご存知の通り、医学部は6年間通う必要があります。医学部での大まかなカリキュラムの流れは、1年生から4年生は主に授業形式で勉強し、5年生、6年生になると病棟実習、国家試験の勉強を行っていく事になります。

病棟実習とは、学生が患者さんを実際に受け持ち、診察をして病気を考えたり、指導医と一緒に治療を行い経過を見ていくなど、患者さんのベッドサイドで生きた医療を勉強するための実習です。1-2ヶ月ごとにいろいろな診療科をまわり、1年半くらいかけて全ての診療科で勉強します。個人的には医学部の授業の中で最も意義深いと思いますし、楽しみにしている学生も多いように思います。

コロナウィルスの流行による最も心配であったことの一つは「院内感染」「院内クラスター」の発生であったため、病棟実習で大学病院に来ることはもちろんのこと、学生はコロナの流行と共にすぐに登校禁止となってしまいました。(おそらくこれはどこの大学も同様だったと思います)。ちなみに、患者さんへのお見舞いも一切禁止され、家族であろうと親戚であろうと病院には職員のみしか入場が許されず、会議も食事も一切集まってはいけない、との強行な方針が打ち出されていました。

 

院内感染が起こったら、病院を閉める可能性があり、拠点となるべき大学病院が機能しなくなると医療崩壊を起こしかねないので、今振り返ると、偉い人も我々ひらの職員も良く頑張った気がします!!

 

オンラインで病棟実習?

程なくして、ZOOMやTEAMSを利用したオンライン講義が開始され、すべての講義がオンラインで再開されるようになりました。1年生から4年生まではオンライン講義でも大きな問題はなかったようですが、5年生、6年生の病棟実習はというと、偉い先生方が話し合った結果、、、、

 

 

 

 

オンライン病棟実習をやれ!!!

 

 

 

 

との指令が発せられました。

 

 

もちろん、「オンライン病棟実習はどうやるんですか??」という質問が飛び交いましたが、具体的な方法はまったく提示されず、各診療科で考えなさいということになりました。(いや~、このときが一番困りました(笑))

 

しかも、個人情報保護の観点から、ZOOMでもTEAMSでも「オンライン上で患者さんの情報は一切やり取りしてはいけない」という指令も下りました。(個人的には、これは当然だと思います。だって、流出したら絶対に新聞に載りますから!!)

 

冷静に考えてみると、オンラインで、しかも患者さんの情報を一切禁止されるとなると、生きた医療を学ぶ病棟実習は不可能では・・・・(^^;)

 

それでもやらないわけにはいかないので、うちの大学では教授とも相談して、本当にいた患者さんを参考に、自分で勉強になる症例を作って、学生と一緒に考えていくという、すさまじく手間隙のかかる講義をオンラインで行っていくことにしました。(イメージとしては、NHKでやっていた”ドクターG”みたいな感じです。笑)

 

はっきり言って、コロナウィルスの流行のせいでかなり仕事量が増えたというのに、教育に費やす労力も激増して、死にそうになりました(涙)。。。

 

そしてホッとしたのはつかの間で、やっとこのやり方がうまく回り始めたと思ったら、なんと、予想以上に早い非常事態宣言の解除となり、今度は学生を大学に呼び戻す準備をしなければいけなくなり、再びてんてこ舞いに逆戻りです!!!(^^;)

 

(次回に続く)

 

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