緊急ではない症状での休日受診・救急車での受診
前回は、夜間・休日の診療体制が非常に手薄であること、診療に限りがあることをお話しました。(読んでいない方は是非こちら:夜間・休日の受診、救急車での受診はお得?(1))。今回は、患者さんが救急車を要請して病院を受診する場合、救急要請した後からどうなるのかについて、お話させていただきたいと思います。
救急車の到着後
119番に電話をかけて救急要請をおこなうと、程なくして救急車が到着します。そして、救急隊が患者さんを救急車の中に収容して、血圧や脈拍などを測定しながら症状や病状を聴取します。そして、救急隊がまず行うことは・・・
救急搬送を受け入れてくれる病院探しです!
患者さんに昔からのかかりつけ病院があれば、その病院が受け入れてくれる可能性が高いので、まず最初にそこに電話をかけます。しかし、そのような病院がなかった場合には、救急隊が受け入れてくれそうな病院に、片っ端から電話をかけてお願いしていく事になります。あまり知られていませんが、救急隊の病院探しはかなり大変なんです!!!
それでは今回のような、内科でかかりつけなのに、整形外科的な症状の場合はどうかというと・・・
病院またはその時の当直の先生の裁量に委ねられます。
たとえば、皮膚科にかかりつけで、救急車を呼んだ理由が腹痛であった場合、大学病院ではまず皮膚科の先生が腹痛を診ることになります。従って、皮膚科の先生が腹痛を診ることができれば受け入れOKとんりますが、皮膚科の先生はあまり内科を診ることはないので、実際には受け入れが難しい可能性が高くなります。
このように、まずは救急隊が受け入れてくれる病院を探してくれるところから、すべてが始まります。
頻回に救急車を呼んでしまう患者さん
余談になりますが、世の中にはちょっとした症状(咳が出た、だるい、ただ不安、寂しかったなど)で救急車を何回も呼んでしまう方もいらっしゃいます。そのような患者さんは救急隊の中でも、近隣の病院でも有名になり、近隣の病院では受け入れを拒否されることが多くなることがあります。
救急隊は、呼ばれたら駆けつけなければならず、このような患者さんであっても、搬送先を探さなければいけません。しかも近隣の病院に断られる可能性がお非常に大きく、非常に苦労しています。
救急車で運んでくる病院について、救急隊が頑張って探してくれていることは以外に僕の回りにの非医療者には知られていなかったので、ちょっと横道にそれてみました^^;
まだまだ続きます!
本日のまとめ
① 救急者の到着後、救急隊が病院を探すところからすべてが始まる
② かかりつけ病院がない場合には、病院探しが難航することがある
③ 救急隊は、時として、非常に大変なことがある
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