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大学病院の人事③(トップ人事・教授選の投票権)

 

こんにちは。これまで大学病院の人事権は主任教授が掌握しているという話をしてきましたが、本日は(主任)教授がどんな手続きで選ばれるのか、みていきましょう!

 

【教授選の投票権を持つ人は?】

以前にもお話したとおり、主任教授は「教授選」で選ばれます。

教授選の投票権を持っているのは、ずばり、他の教室(〇〇科)の主任教授です。

 

医局員に投票権はありません。

 

そうです、私たち医局員は、自分たちの人事権を掌握される上司を直接選ぶことは出来ないんです!!

よく考えてみると不思議なシステムですよね^^;

 

ただ、国公立大学の教授選は、全国公募で行われますので、医局員はどこの教授選であったも立候補することが可能です。。

 

【教授選で重視されることは??】

各大学によって、重視されることは異なるのではっきりとしたことは分かりませんが、

最も重要なポイントは、研究の業績といわれています。

具体的に言うと、執筆してきた論文の数と質です。

 

論文はたくさん書けばいいというものでもありません。

論文雑誌には、「インパクトファクター(impact factor)」という点数がついています。

この点数の高い論文雑誌に載せてもらうことができると、この点数が自分の獲得してきたインパクトファクターの点数に加算され、その合計点数を教授選に応募するときに示さないといけません

ちなみに、かの有名な小保方さんのSTAP細胞の論文が掲載された「Nature」という雑誌は、インパクトファクターが40-50点くらいで推移しています。

いっぽうで、日本語の論文雑誌は、ほとんどがインパクトファクター0点です。

(個人的な感想では、インパクトファクターが5点を超えている雑誌に1年に一回掲載されていれば、立派な研究者だと思います。従って、40-50点の「Nature」は本当に遠い世界のお話のような気がします。。)

 

 

したがって、論文を100本書きましたといっても、インパクトファクターが0点では全く意味がありません。

論文1本しか書いていませんといっても、その論文が「Nature」「Science」といった超一流誌に載ったとなれば、すごいことなんです。

 

このように、自分が執筆した論文の質が点数化されて分かるようになっています。

いろいろな先生のお話を聞いたところ、教授選で勝ちたければ、少なくともインパクトファクターは300-400点は必要な感じでした。

将来、出馬を考えている人はがんばってください。

 

というわけで、今回の結論です。

・教授選の投票権は、他の教室の教授が持っています

・医局員は自分達の上司を直接選べない

・教授選では、論文の数と質が重要である

 

 

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