医学部と格差社会
最近は格差が広がっているとも言われていますが、特にお金がないと勉強の機会も与えられず、良い大学にも入れない、または就職先にも恵まれないといった状況があると言われています。前回は、医学部入学者から診てみましたが、今回は同僚の先生達から見る、医学部進学事情について考えてみようと思います。
大学医学部の先生のご子息の医学部進学
前回は医学部に入学してくる学生の多くが、中高一貫の私立進学校の出身で、お金をかけて教育をされてきた学生が多く、富の再生産が行われているようも思えることをお話してきました。それでは、大学病院で働いている先生方のお子さんが医学部に入っているかというと・・・
実はあまり多くはありません。たまに見かける程度です。。(僕の周囲の話で一般的か分かりませんが・・・)
少なくとも、大学生のいらっしゃる教授・准教授の先生を見渡してみると、医学部に進学したというご子息は居ません。
大きな声では言えませんが、医学部に進学したくて、何年も医学部受験を続けていたような話は時々耳にします。しかも、教授・准教授の先生は別に医学部に拘らなくても構わないというスタンスなのに、お子さんの方が、立派なお父さんを見て医学部に拘ってしまうケースが多いようです。きっと、お父さんが立派過ぎるとそのご子息にかかるプレッシャーがかなり重たいものになるんでしょうね^^;
ちなみに、医学部の先生のお子さんが娘の場合には、音楽大学に進学していることが結構あります。興味深い事に、周りをみると、お医者さんの結婚相手が音大卒の女性であることは珍しくなく、音大と医学部は何か引き合うものがあるのかもしれません(笑)。
お父さんが医学部教授の医学生
お父さんが医学部の教授で、そのご子息が医学部に入学してくることは多くはありませんが、たまに見かけます。5年生になると病棟実習で医学生が1年かけて全ての診療科を回って実習するので、触れ合う機会も多いんですが、そんな時に我々医学部の教員に「〇〇君は△△大学の教授の息子さんだよ」と風の便りが届きます。。
これまで数人そのようなことがありましたが、はっきり言って、お父さんがとっても立派な教授であっても、お子さんは中の下位ということが多く、親子そろってスーパー優秀ということはかなり珍しいのではないかという印象を持っています。。。医学部卒業後は分かりませんけどね^^;
そうは言っても、お医者さんは世襲のことが多いんですが、その話はまた次回!
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