クリニックで宣伝されているコロナウィルス検査について
今回も前回に続いて、クリニックで行われているコロナに係わる検査について、どのような意味合いがあるのかについて、考えていきたいと思います。
クリニックに多額のお金を払って検査を受ける価値があるのか?
①PCR検査の質・精度
(前回の続きです)
PCR検査は、検査の時点でコロナウィルスに感染しているかどうかを調べるために行います。しかし、PCRを宣伝しているクリニックでは、発熱など感染が疑われてPCR検査が陽性になりそうな患者さんには、検査を受けに来ないようアナウンスしているところも少くありません。
そもそも、国が委託して検査を行っている医療機関・検査機関とクリニックが行っている検査の質は同じなのでしょうか??。
ちょっと調べてみると、PCR検査を国と同じやり方でやっているのかどうかすら、記載がありません。PCR検査の実務についてお話すると、PCR検査はプライマーという最も重要な薬品(小さい遺伝子断片)がきわめて重要であること、10マイクロリットルを他の薬品と混ぜたりする技術的な要素、検査条件など、重要な要素がいくつかあります。
従って、クリニックの検査が国と同じ水準の精度があるのか全く分かりません。
簡単に言ってしまうと、PCR陰性と結果が出ても、本当にコロナウィルスに感染してないとは言い切れません。(検査の質が悪いせいで、陰性になってているだけかも知れません)。
繰り返しになりますが、クリニックで行っている検査は国が委託している機関と同じ検査の精度なのか疑問があるので注意が必要です。
クリニックでPCR検査を受けて得な人・損な人
それではクリニックでPCR検査を行う意味がないかといえば、そんな事はありません。PCR陰性の証明書が欲しい人、PCR陰性を確認して安心したい人にとっては、精度が低い方が陰性の結果になりやすいので、このような場合には非常に適していると思います。
一方で、本当に感染している可能性がある人、症状がある人、感染した人と濃厚接触した可能性がある人などは、本当は感染しているのに、クリニックの検査で陰性となり治療が遅くなってしまうかもしれません。
本当に検査の結果によって治療方針が変わる人は、クリニックで宣伝している検査には惑わされず、保健所や国の指定の医療機関で検査をしてもらうようにしてください!!(安いですしね^^)
というわけで、本日のまとめです。
①クリニックのPCRは国の公式PCRと比べて、精度が劣る可能性がある
②陰性の証明書が必要な人、無症状だけど安心したい人にとってはメリットがある
③本当に感染が疑わしい、もしくは濃厚接触者などは、指定の医療機関でPCR検査をしてもらう方が良い
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